奇跡の合格!?サラリーマンの中小企業診断士試験合格体験記

合格体験記 中小企業診断士試験
底辺サラリーマンの中小企業診断士試験合格体験記
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本記事では筆者の中小企業診断士試験の合格体験記を記載しています。中小企業診断士一次試験、二次試験それぞれ受験時の勉強方法、予備校選び、試験本番の経験談について記載しています。

筆者は第1次試験1回、第2次試験2回で中小企業診断士試験に合格を果たしました。高専卒で経営経験のない技術畑の底辺サラリーマンが、いかに合格に辿りついたのか、語りたいと思います。

この記事の内容は・中小企業診断士の勉強を始めようと思っている方、勉強をしている方、向けの記事になっています。

ぜひ興味のある方は最後までお読みいただけますと幸いです。それでは、早速本題に入りましょう!

中小企業診断士とは?

中小企業診断士とは

中小企業診断士とは最近、ビジネスマンが取得したい資格No.1として挙げられることもある、中小企業の経営課題に対応する専門家で法律上の国家資格です。国内では唯一のコンサルタントの国家資格で、国内版MBAとも言われています。

中小企業診断士制度は、経済産業大臣が一定のレベル以上の能力を持ったものを、「中小企業者に適切な経営の診断および経営に関する助言できるもの」として国家に登録する制度です。従って中小企業診断士には特に中小企業向けの幅広い経営に対しての知見が求められます。

他にも中小企業診断士には中小企業と行政や金融機関とのパイプ役や行政による中小企業施策の適切な活用支援等幅広い活動が求められています。

そもそもなぜ中小企業診断士になろうとしたのか

所属会社での挫折をきっかけに、会社以外で自分や家族を支える2本目の柱が欲しいとかねがね考えていました。本職は技術畑で経営経験はありませんでしたが、友人に企業経営者や個人事業主が多く、彼らの活き活きした姿へ憧れもあって、自分も経営に携わりたい!とほのかに思っていました。妻も義父の中小企業で務めており理解がありましたので、一念発起して中小企業診断士の受験に挑む事にしました。

慎重派の資格取得計画

中小企業診断士学習計画

学習を始めた当初、1年間で必要な学習時間(1000時間)の確保は難しいと考え、2年間での合格を目指しました。途中、勉強時間を確保し易い部署に移りましたので、目標をストレート合格に切り替えました。この判断が結果的に良かったと思います。中小企業診断士の資格を取得する為には第1次試験、第2次試験(記述、口述)を突破する必要があります。詳しくは後述しますが、第1次試験は7つの科目がありこの科目を学習する中で幅広い経営知識を得ることができます。

第1次試験学習法

筆者は経験0で独学に不安があったので、予備校の講義をメインにした学習計画を建てました。また、モチベーションを保つために、スタディプラスを使った勉強時間の記録を始めました。


診断士ゼミナール

引用元:https://www.rebo-success.co.jp/index.html

診断士ゼミナールを予備校として選んだ理由は3つあります。

通勤に往復2時間を要する自分にとって、通勤時間に視聴できることはマストの条件でした。

教材は手作り感満載でしたが、必要十分な内容が揃っており大満足でした。

通信講座でしたので、リアルに通学するのに比べて受講費用が格安でした。合格祝いとして返金制度があるのも魅力でした。


使った教材は、ほぼ診断士ゼミナールのテキストとビデオのみでした。講義は通勤時間に倍速で数えきれないぐらい繰り返し視聴しました。

ゼミナールのテキストを一通り読んだあと、過去問を繰り返し解き、間違った部分のテキストを再度読み返すといった手順をくりかえして、知識を定着させました。

 1次試験の学習時間

毎日の通勤での講義視聴(2時間/1日)を含めた第1次試験の学習時間はスタディプラス記録によると1200時間に及びました。

1次試験の本番はどうだった

本職で資格試験の経験が豊富だったこともあり、比較的緊張せずに受験に挑むことができました。ただ、財務・会計が過去問に比べて数段難しく感じ、もしかして足切があるかも。。。と不安になっていました。

1次試験の結果、合格!

財務も何とか足切を回避し、合格しました。経済、財務は実力的にもこんなものかなと想定した通りでした。得意の運営でもう少し伸ばしたかったところです。法務はサービス問題が多かった印象。甘く見てた中小経営は学習時間が短かったことが結果にも出てますね。

2次試験(1回目)の学習法は

結果的に不合格になった2次試験ですが、ほぼほぼ過去問+ふぞろいな合格答案(以下ふぞろい)で学習を進めました。1次試験に一発で合格したのもあって、変に自信がついてしまい、この間、2次試験の情報収集は殆どしませんでした。これが大きな間違いでした。


第一次試験に引き続き、診断士ゼミナールの二次試験講座を受講しました。


診断士ゼミナールのテキスト、ビデオは1周程度見たぐらいでした。学習のほとんどは過去問を解いて、ふぞろいな合格答案(以下ふぞろい)で採点するの繰り返しでした。

「中小企業診断士 第2次試験 事例IVの解き方」と過去問をひたすら繰り返し行う、これだけでした。

2次試験(1回目)の学習時間

3ケ月間で約330時間の学習時間でした。

2次試験(1回目)の本番はがっちがちでだっめだめ

試験本番では独特の緊張感に飲まれ、がちがちに固まっていました。何を書いたか全く覚えておらず、再現答案も作れませんでした。事例Ⅳは計算問題がほぼ全滅だったことだけは覚えています。帰り道に疲れすぎて頭が回らず、逆方向の新幹線に乗り込んでしまう始末。。。これはだめだとタカを括っていました。

2次試験(1回目)の結果は.…不合格! だけど

中小企業診断士二次試験不合格

事例Ⅰは驚異の低得点!どんな再現答案でもこんな結果はみたことがありません。。。以外にも事例Ⅱ~Ⅳまでは合格点と悔いの残る結果となってしまいました。

どうして2次試験に落ちたのか、嵌まったワナ

事例Ⅰの21点、これが不合格の原因全てなのですが、なぜこんな低得点になってしまったのか、その理由ははっきりとしています。

それは 「さちのひもけぶかいねこ」 です。

この謎の合言葉は少し情報収集した受験生ならご存じの通り、組織課題解決方法の頭1文字を並べたものです。

「さ:採用、ち:賃金、の:能力開発、も:モチベ、け:権限移譲、ぶ:部門、かい:階層、ね:ネットワーク、こ:コミュニケーション」

筆者は少しでも楽したいと思うあまり、この言葉に飛びついてしまいました。

与件文など一切使わず、全ての設問に「さちのひもけぶかいねこ」そのままで解答してしまったのです。2次試験でやってはいけない、うわべの知識だけの解答が出来上がったのでした。その結果、強み・弱みの部分でしか得点をできないことになったと分析しています。

リベンジへ! 2次試験の学習法はこう変えた!

中小企業診断士試験のリベンジへ

1回目の第2次試験の惨敗を受け、確実に第2次試験に合格する方法を考えました。そこで、2次試験に強い予備校を受講することを決意、更には多面的に情報収集に励むことにしました。

カリスマの強い言葉を信じて…EBAを受講!

中小企業診断士スクールEBA
引用元:https://www.ebatokyo.com/

第2次試験に強い予備校を探していてEBAに行き当たりました。説明会でしっかりしたメソッドがあること、アーカイブ受講が可能なこと、そして何よりカリスマ江口講師の言葉の強さに惹かれて受講を決めました。


EBAの講義動画を通勤時に見ながら、テキストで復習し、演習を繰り返しました。特に意識したのは、解答に至るプロセスを細分化して手順ごとに集中してトレーニングを行ったことです。例えば今週は事例Ⅰ設問解釈のみ集中して行う、次の週は事例Ⅱの与件チェックのみ行う、といった感じです。この過程で再現性の高い独自の解答プロセスを構築できたと思っています。詳しくは別の記事で語ろうと思います。

前年の第2次試験結果から、計算問題以上に論述解答の部分が重要視されると感じていました。そこで、難易度が高いものの、評判が良いMMCの財務・会計セミナーに参加し、いただいた演習問題集をぼろぼろになるまでやりこみました。


中小企業診断士受験生コミュニティココスタ
引用元:https://co-co-study.com

たまたまマクドナルドで知り合った受験生の方に教えていただいた受験生支援コミュニティの「ココスタ」。この勉強会に参加したことが、筆者が合格にぐっと近づくきっかけになったと思っています。

ココスタとは中小企業診断士試験に合格した方々が運営する勉強会を主体にしたポンラインコミュニティです。オンライン勉強会では受験生や現役診断士の方からさまざな気づきや受験ノウハウを得られました。

2次試験(リベンジ)の学習時間は

結果的おおよそ1,000時間の学習時間となりました。絶対に今年、合格する!と全てを賭けて勉強に励みました。

激動の第2次試験!!一体どうなる!

実は、二次試験本番2日前、父親が他界しました。長男である私は喪主を務める必要があり、受験をあきらめよう思いましたが、姉の計らいで二次試験受験当日に通夜を執り行うことにし、受験できることになりました。試験当日までは気持ちがまったく落ち着きませんでした。

2次試験当日の朝、何とか平常心を保つためマインドフルネスを繰り返していました。そのお陰で、特異な状況ながら比較的落ち着いて受験することができました。

ただ、苦手の事例Ⅰは曖昧な回答に終始し、事例Ⅳは前年同様計算問題をほとんどできなかったをよく覚えています。

ただ、試験後は前年ほど疲れを感じませんでした。2年間2000時間に及ぶ勉強で頭脳のの体力もついたのかもしれません。試験後はすぐに新幹線に飛び乗り、実家に戻ってなんとか喪主を務め、実家の整理や各種手続きに奔走しました。そのため、まったく二次試験を顧みることはなく、いまだにどんな回答を記述したのかほとんど思い出せません。

苦難を乗り越え、2次試験リベンジ達成!

中小企業診断士試験合格

手ごたえは全くなく、合格するとは思っていなかったので、会社で発表を見た際に驚きのあまり、声を上げてしまいました。

2次筆口述試験の対策って?

筆記試験の合格後、10日間ほどで口述試験となりましたのであわただしく準備をしました。合格率99%と言われますが、2次筆記試験の記憶が無い&心配性な筆者はしっかりと準備をして挑みました。

ちょっとやばかった?2次口述記試験本番

極度の緊張のなか、いきなり事例Ⅳに関する質問「現金資産が過剰になった際、どのようなリスクがあるか」と想定もしなかった問が来て、ああだこうだとしどろもどろになって解答しました。恐らくこの質問への解答は「為替リスク」であったと思います

最終結果が届いてほっ

口述試験は試験官とコミュニケーションが取れれば大丈夫と言われていましたが、結果が届くまで不安は続きました。届いた結果は合格。2年間の苦労が報われたとほっとしたのを覚えています。

中小企業診断士試験を振り返って

結局、第二次試験を2度受験したのですが、途中でストレート合格に目標を切り替えて1年で第一次試験に合格でき、2年目に二次試験に専念できたのが大きかったと思います。情報収集をしっかり行った上で第二次試験に挑んでいればストレート合格もあり得たと思いますが、2年目の二次試験で知見を深めることができたこと、勉強会で多様な出会いがあったこと、を踏まえると逆にストレートで無く良かったのではないかなと思っています。

受験生の方へ

中小企業診断士受験生の方へ

私の様に学歴なし、経験なし、な普通のサラリーマンであっても、努力の方向性と情報収集をしっかりやれば、中小企業診断士試験を合格することが出来ますので、勇気を持って挑んでいただければと思います。

中小企業診断士に合格してまだわずかな期間ですが多くの出会いがあり、生活がとても充実しています。努力の分だけ明るい未来が待っていますので、是非、本記事を参考に頑張っていただければと思います!