診断士活動

実録!企業内診断士1年目が知っておくべき実情と現在地

企業内診断士の1年目
この記事は約6分で読めます。

はじめに

企業内診断士1年目として、現実の業務や活動にどのように取り組めば良いか迷っている方も多いのではないでしょうか。私も、資格を取得してから企業内診断士としての道を歩み始めた頃、同じような悩みを抱えていました。「診断士の資格をどう活かすべきか」「どのように価値を提供できるのか」といった実情や、自分自身の現在地を把握することが難しかったのを覚えています。今回は、私自身の経験や実際に行ってきた活動をもとに、企業内診断士1年目としての実情や、これからの歩み方を具体的にお伝えしたいと思います。


企業内診断士とは何か?

企業内診断士とは、中小企業診断士の資格を保持しながらも独立はせず、大企業や中小企業に勤務する形で活動する診断士のことを指します。企業内診断士として働く場合、企業内の経営や事業改善に直接携わりながら、自らのスキルや知識を活かして内部の課題に取り組むことが多いです。

企業内診断士のメリットは、安定した収入を得ながら診断士としての活動ができる点にあります。また、企業の経営戦略に直接関わることで、実務経験を積みながらスキルを磨くことが可能です。ただし、その分独立診断士と比べて副業や外部での活動に制約がかかります。ここが悩ましいところで、まだまだ筆者も最適解を見いだせていません...


企業内での診断士の立場とは

企業内診断士とは

筆者は名の知れた大企業に勤めています。弊社では中小企業診断士は、取得を推奨される資格の一つとして設定されていますが、名称が災いしてか、社内での認知度は今一つです。特に地方の大企業ではこのような傾向が強いようです。

筆者の様に平社員が中小企業診断士を取得すると羨望の眼差しで見られることもありますが、調子に乗り過ぎてはいけません。マネージャークラスに向かって不躾に経営論を語ろうなら、大変嫌われてしまう恐れもあります。資格をひけらかさず、資格勉強や士業活動で得た知見を活かして、地道に組織に貢献する…表向きはこのような姿勢でよいかと。


副業の許可について

副業の許可

企業内診断士として働く上で、多くの方が気にするのは副業の許可です。大企業では、社内規定により副業が禁止されている場合も多いですが、中には柔軟な規定を設けている企業もあります。

筆者の場合、副業が可能な企業で勤務していたため、企業内での業務に加えて、診断士活動が可能でした。この活動は、中小企業支援に携わりたいという私の意欲を満たすだけでなく、実務経験を積む絶好の機会でもあります。副業を通じて得た知識や経験は、企業内でも活用することができるため、許可されている場合は積極的に挑戦する価値があります。


どんな活動があるのか?筆者の実体験

企業内診断士としての活動は、企業内の業務に加えてさまざまな外部活動にも広がります。以下は、筆者が診断士1年目に実際に行った活動の一部です。

受験生支援団体「ココスタ」の運営に参加

診断士試験に合格した後、受験生支援団体の運営に参加しました。ここでは、試験合格者が集まり、次世代の受験生を支援する活動を行っています。自分が試験を通じて得た知識や経験を共有することで、後輩診断士の育成に貢献できると同時に、自らの知識の再確認にもつながります。同期や先輩診断士との強いつながりができ、プレゼンやファシリテーション能力の強化にも有効です。

ココスタ ココスタ - 中小企業診断士 勉強会
中小企業診断士 勉強会

地方の診断士協会での活動

診断士協会

筆者は現在、地方の中小企業診断士協会に所属し、定期的な勉強会やネットワーキングイベントに参加しています。地方の中小企業診断士は、地域密着型の活動が多く、ローカルな経済状況に即したコンサルティングが求められます。地方協会に参加することで、地域の課題や特性を理解しながら、診断士としてのスキルをさらに磨く機会が得られます。

研究会に参加

私の得意分野であるものづくり業界や新米診断士が集まる研究会に参加しています。研究会は、自分の専門分野を深めるだけでなく、新しい知見を得る場でもあります。また、他の診断士や経営者とのネットワーキングを通じて、新たなビジネスチャンスを見つけることもできました。

先輩診断士のお手伝い

診断士としてのキャリアをスタートしたばかりですので、先輩診断士の業務を手伝い、顔を覚えてもらったり、業界の特徴を掴もうと頑張っています。彼らが担当するコンサルティング案件やプロジェクトに参加することで、実際の診断業務の流れを学び、リアルな現場感覚を身に付けることを目指しています。

Webマーケティングを学び始める。

本業と診断士とのシナジーに難しさを感じていた筆者は、新たなスキルを身に着けようと、中小企業診断士が開講しているWebマーケティング講座を受講しました。それがきっかけで新たな出会いが生まれ、世界が一気に広がっていることを感じています。


オンライン中心の活動とデジタルマーケティングラボへの参加

近年、オンラインでの活動が増加しており、企業内診断士としてもオンライン研究会やセミナーへの参加は重要な学びの機会となっています。特に、デジタルマーケティングラボに参加し、最新のマーケティング手法やツールについて学びながら、実際に企業へ営業活動を行うなど、実務に活かせる知識を蓄えています。


お祝儀代わりの補助金申請支援

補助金申請の支援

中小企業支援の一環として、補助金申請の支援も行っています。これは、企業にとって資金調達の一助となるだけでなく、診断士としての実績を積む機会にもなります。筆者はご縁があって、新米診断士ではなかなかない、単独で事業再構築補助金の申請支援をお請けしました。最初は「お祝儀代わり」という軽い気持ちで受託したものの、思った以上に大変であることを痛感し、大変いい経験となりました。


家族の理解を得ることの大切さ

家族との時間を大切に

なにはともあれ、企業内診断士として活動する上で、家庭とのバランスは非常に重要です。特に副業や外部活動に参加する場合、家族の理解とサポートが欠かせません。私自身も、家族との時間を大切にしながら、診断士としての活動に取り組んできました。家族のサポートがあってこそ、安心して仕事に打ち込むことができると実感しています。


まとめ

企業内診断士としての1年目は、悩みや迷いも多い時期です。しかし、診断士としての実力を発揮し、社内外での価値を高めるためには、まずは、様々な活動に積極的に参加することが重要です。また、ただ参加するだけではなく、実力が無いからと遠慮することなく、発言し、行動することが大事です。自ら動いていると、きっとご縁が向こうからやって来ます!

今回ご紹介した私自身の経験を通じて、あなたも自分の現在地を把握し、未来のキャリアを描く一助となれば幸いです。

企業内診断士としての道は、確かに険しい部分もありますが、その分多くの学びや成長を得られる可能性に満ちています!